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第4回 快挙! ラジオ部門で日本がグランプリ。

昨日に続いてうれしいニュース。ユニクロ「UNIQLOCK」(Projector)がサイバー部門でグランプリを受賞した。 昨日のラジオ部門に続く快挙である。「UNIQLOCK」はD&AD、One Show Interactive、NY ADC HYBRID AWARDSでも最高賞を受賞している。
サイバー部門で今年も日本は強さを見せた。「UNIQLOCK」以外では、SONY「REC YOU.」(GT INC.)、 ユニリーバジャパンのAXE DEODORANT「AXE LASER」(Bascule)がゴールドを受賞。計10作品が入賞している。 昨年に続いてサイバーは3つのグランプリを出している。「UNIQLOCK」以外では、 ノルウェーのSCANDINAVIA ONLINE「SOL COMMENTS」(MEDIAFRONT, Oslo)、 アメリカのTRENT REZNOR/NIN「YEAR ZERO」(42 ENTERTAINMENT, Pasadena)が受賞した。

サイバー部門グランプリを受賞したユニクロ「UNIQLOCK


左から、UNIQLOCKで受賞した田中耕一郎さん(Projector)と勝部健太郎さん(ユニクロ)




サイバー部門ゴールドを受賞したSONY「REC YOU.



この日はサイバー部門以外に、デザイン部門、プレス部門の結果も発表された。
プレス部門は、南アフリカのENERGIZER(DDB SOUTH AFRICA)という電池メーカーの広告。 デザイン部門はイギリスのコカ・コーラ「COCA-COLA IDENTITY」(TURNER DUCKWORTH LONDON & SAN FRANCISCO)がグランプリを受賞。 日本からは熱帯資源植物研究所の「萬寿のしずく」(電通)がシルバー、求龍堂「iwai」(電通関西支社)と 「Waste Me Not Calendar 2008 "MOTTAINAI"」(YOMIKO DESIGN)がブロンズを受賞した。


プレス部門グランプリを受賞したENERGIZER(南アフリカの電池メーカー)のキャンペーンから「PAINT


デザイン部門初のグランプリを受賞したコカ・コーラ「COCA-COLA IDENTITY


それにしても「UNIQLOCK」に対するこちらの関心、評価は極めて高い。ちょっとしたUNIQLOブームが起こっている。 これを手がけた田中耕一郎氏のロングインタビューを次の「広告批評」に掲載しているのだが(6・7月合併号。6月23日発売)、 彼の話を聞くと「UNIQLOCK」は偶然の産物ではなく、ブログというメディアの特性を熟知した上で、そこに見合う表現を精密に計算して作り上げた「広告」であることがわかる。 メディアとクリエイティブが同時にできあがっていく、制作のプロセスがスリリングだった。
そうやって完成した“時計”により、世界はUNIQLOを知ることになった。そしてその時計は、広告の新しい時を刻みはじめた。


編集部 河尻亨一



現地入りしている福田敏也さん(777interactive)は、今年の世界のインタラクティブや広告の状況をどう見ているのか。急遽、寄稿してもらった。

特別寄稿

サイバーの発表が行われた。日本勢は、ショートリストに20作品以上が残っていた時点でそれなりの活躍が予想されたが、結果は、グランプリの一角をUNIQLOCKが占めただけでなく、 SONYのREC YOU.がゴールド、ACのバナーがシルバー、ホンダのバナーがシルバー、SONYのハンディカムのウェブサイトがブロンズ、NikeのJasariがブロンズ、TOHATOのハバネロがブロンズという立派な結果になった。

サイバーの審査委員長を務めたChief Digital Officer of US-based TBWA\WorldwideのColleen DeCourcyは、今年の審査を総括して、いろんな意味で過渡期を迎えている今年の状況を語っていた。 ひとつは、サイバーのクリエイティブをドライブするキープレーヤーがウェブ系会社中心から広告系の会社も食い込む流れに移行しつつあるという変化。 もうひとつは、ウェブサイトにもオンラインアドにもカテゴライズされない新しいコミュニケーションモデルが多様に登場してきたという変化。 その意味では、シナリオも映像も緻密に設計されたHBOのVOYEURと、ブログパーツやスクリーンセーバー、 YouTubeなどをクレバーに繋ぎ新しいネットブランド広告のあり方を提示したUNIQLOCKが高く評価されたことは(HBOはプロモ、アウトドアでグランプリ。サイバーはゴールド)、今年の状況を象徴する結果であったのかもしれない。

アメリカもヨーロッパも「何が新しいのか」にある種の迷いを感じている気がする。ウェブサイトの分野では、きっちり練り込まれたコンテンツ型のウェブサイトが数年前と変わることなく多数生み出されている。 最新の技術を取り込みながら進化を続け、そのレベルは引き続き高い。でも、同時に、日本を中心とした国々から、ウェブサイトに閉じない新しいタイプの広告のあり方が多数提案されるようになってきた。 アメリカ、ヨーロッパは、自分たちが組み上げてきたクリエイティブのあり方に自信を持ちながらも、「新しさ」という意味では否定できないそうした存在を認めざるをえない状況にいらだちと戸惑いを感じているのだと思う。

でも、この過渡期的状況は、広告の進化を考えると避けて通ることのできないプロセスなのだと思う。審査委員長もそう語っていた。ウェブ的な知恵に広告的な知恵がどんどんかけ算されながら、 本当の意味でのクロスメディアが模索されようとしている。システムや仕組みのことはよくわからないと距離を置いていたCDたちが、自らすすんで、どんどんそのエリアに参画しようとしている。 今年のメガエージェンシーのセミナーでも、多くのエージェンシーが最新技術によって進化していく広告の姿にスポットをあてていた。こうした流れがさらにすすんで、 広告クリエイティブの仕事をより自由で柔軟な方向に導いてくれるとしたら、それはとっても面白いことだと思う。

石井うさぎ

「技術本位だったりしたために、今まで決して血が通っていたとはいえないサイバーの作品に、エモーションが宿り人間味が加わった。」 記者発表で、こう英語で話した伊藤直樹氏の言葉が印象的だった。UNIQLOCKやHBO VOYEURなどが見事な例だ。

そして今年初となったデザイン部門では、ロドニー(・フィッチ)審査員長が次のようにコメントしている。デザイナーが一番長けている「物事をシンプルにすること、 そしてクリアでない物事をすっきりクリアにすること」が一番よく現れているのがグランプリだと。

プレス部門で、クレッグ(・デイヴィス)審査員長が選ぼうとしたのは、人間のエモーションを真ん中において描いており、見ている側になんらかのインパクトをもたらすような作品。 グランプリは子供が思わず、やりそう!やりそう!というインサイトをうまくついている。おもちゃのバッテリーをきらさないように、長持ちバッテリーを使おうというタグラインでしめている。


サイバー部門の審査員を務めた、伊藤直樹氏(GT INC.)のコメント


新設されたデザイン部門の審査員を務めた永井一史氏(HAKUHODO DESIGN)のコメント


メディア部門審査員・川越智勇氏(ADK)のコメント


石井うさぎ(博報堂/制作ディレクター)


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