ラジオ部門とアウトドア部門、メディア部門の審査結果が発表された。
ラジオ部門では日本からのキヤノンマーケティング・EOS Kiss デジタルカメラ「SHUTTER CHANCE」(電通)がグランプリを受賞! 2005年にカンヌでラジオ部門がスタートしてから初の快挙である。シンプルなアイデア、どこの国の人がいつ聞いても理解できる普遍性、 きわめてクオリティの高いSEなどが評価されたようだ。作品の英訳もうまくいっていた。国内でもあまり知られていないこの作品は カンヌの公式サイトで聞くことができる。
ライオンを手にした電通チーム
日本はメディア部門でも、朝日新聞社「動く広告新聞」(電通関西支社)がゴールドを受賞。
いま発売中の5月号(17頁)でも紹介しているが、 新しいテクノロジーと遊び心を融合させるキャンペーンだ。「新聞はオールドメディアではない、まだこんな面白いことができる!」と、その底力を感じさせた。
朝日新聞大阪版が「朝日新聞、動く。」というコンセプトで、57年振りの紙面改革をPR。
新聞の上で付録の特殊フィルムをスライドさせると、広告のビジュアルの一部が動いている
ように見える。
ライオンを受け取る電通関西チーム
サイバー同様、例年日本勢の活躍が目立つ、
メディア部門の日本の受賞作は以下の通り。
シルバー
東京都「TOEI STATION STADIUM」(電通)「広告批評」5月号39頁で紹介

2016年夏季五輪の招致にむけて、東京都が都民の関心を高めるために、都営大江戸線30駅に30種の競技会場をイメージしたスポーツスペースを設置。 写真は、ウエイトリフティングの世界記録のバーベルを設置した清澄白河駅の様子など。
ブロンズ
集英社 ジャンプスクエア「HIDE-AND-SEEK」(電通)
毎日新聞社 海洋保全メッセージ「PLASTIC FISH」(博報堂)
ソニーマーケティングジャパン BRAVIA「COLOUR TOKYO!」(博報堂ケトル)
今日はサイバー部門の発表が行われる。
ユニクロ「UNIQLOCK」、SONY「REC YOU.」など、世界が注目する作品が目白押し。
連日のグランプリも大いに期待できる。
なお、アウトドア部門のグランプリは、昨日プロモでもグランプリを取った、HBO「VOYEUR PROJECTION INSTALLATION」(BBDO NEW YORK)が受賞。
昨日書き忘れたが、HBOはアメリカの映画専門チャンネル。今年カンヌに旋風を巻き起こしている。
メディア部門のグランプリは、スウェーデンの年金基金 AMF PENSIONの「MMS」(FORSMAN&BODENFORS Gothenburg)。
モバイルなどから自分の顔写真を送ると、それが年寄りになって戻ってくるというもの。
「そのときのために、いまから年金をしっかり積み立てよう」のメッセージである。
アウトドア部門で、中国初のゴールド(アディダス)が出たのも印象的だった。
編集部 河尻亨一
ラジオ部門で快挙だ。審査員長は「すべてがパーフェクト」と日本から応募された作品を評価した。
ラジオほど表現定着が大事なものはない。マーク(・グロス)氏は、
You, your script and the sound studio(自分の考えた企画、字コンテ、そして音楽スタジオといったところか)とラジオの三種の神器を語るかのように言葉を重ねた。
プラッソン(・ジョシ)審査員長が、「アウトドアはリアルライフ、つまり街の中に取り込まれていて、
『日々の生活』の中で存在する広告メディア」と表するアウトドア部門の作品は、常に町の様々なコンテキストの中、それ自身が目立つ必要がある。
今回のグランプリ作品は、アウトドアが入り口となっているキャンペーンであり、アウトドアがないとキャンペーンとして成り立たないからこそ選出された。
メディア部門では、若者に年金の重要性を感じてもらうために「年寄りビジュアル化作戦」ともいえる施策を選んだ。
若い人に取って意味のある携帯を使った。そして、最後までグランプリを争っていたのは、マクドナルドのFRESH SALADSと表示されたサラダのPRのためのアウトドア。
総合キャンペーンと表現の戦いとなった。
メディア部門グランプリを受賞したAMF PENSION「MMS」
メディア部門ゴールドを受賞したマクドナルド「FRESH SALADS」
石井うさぎ(博報堂/制作ディレクター)
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